9月末で辞めます

「9月末で辞めます」

一緒に仕事をしている彼女にそう知らされた。

「オレも、9月末で辞めようと考えています」
一緒に仕事をしている彼にもそう知らされた。

新宿のワインバー。今日は歓送迎会があった。
その後で、3人でちょっと寄った店での会話。

彼女は、新潟の実家に帰って仕事を見つける、という。
結婚して、子供を産んで、一人っ子の彼女は両親の面倒をみて(そうゆう理解のある「夫」と結婚している、として)、そうゆう生活がしたいそうだ。彼女の所属する今の会社に対しても、大いに悩みがあるらしい。
彼女は退職を考えている。

彼は、最近一緒に仕事をしているX氏にキレている。今の仕事には不満は無いが、もう我慢が出来ないそうだ。
彼は異動を考えている。

彼女も彼も、今の私の職場には、居て欲しい人材だ。彼女は、派遣された当初と比べて十分成長していて、プログラマーとして一人前になっている。このままいけば、良いSEになれるだろう。彼も、プログラマーとして一人前に成長していて、SEというよりマネージャー向きだ。

それでも、私は彼らに「君達に居て欲しい。残って一緒に頑張ろう」とは、言わなかった。
実は私も彼らと同様に、今の職場では雇われ者だ。私が彼らの人生に、何を応援することが出来るだろう。

それでも、もし彼女が再び東京でプログラムの仕事をする時は、もう少し、彼女の人生に協力することが出来るようになっていたい。彼とは、別のプロジェクトでも協力していける関係を保っていたい。

肩書きが代表取締役になったが、無力感を感じた出来事だった。。

(補足)彼女も彼も私も、職場のN社にはT社を窓口に派遣している。彼女はT社と協力関係にあるX社の社員、彼はT社と協力関係にあるY社の社員。私はY社と契約関係がある。この業界では、よく聞くパターンである。