2001年9月11日、会社から帰るとき「ニューヨークでビルが燃えている」「飛行機が突っ込んだ」「テロらしい」というメールを受け取った。何か大変なことがおきているらしい。
家に帰ってテレビをみた。ずっと、みていた。
幸いわたしの周りには、このテロ事件に巻き込まれた人はいなかった。
その頃、わたしは会社を辞めるべきか、残るべきか考えていた。この事件のあとしばらくして決断した。わたしも前進するべきだ、と。そして翌年の3月に退職した。
そういった意味で、わたしには象徴的な出来事になっている。
あれから10年。
いつも9月が来ると、焦り、苦悩、危機感、焦燥感、を感じる。
自分は前を向いているのか、と。
10年前に思い描いた「夢」は、現在も実現していない。
これからの将来でそれが実現できる可能性は、時間と共に逆に小さくなっている。
と、何をきれいな言い方をしているのだ。
「夢」だなんて、怠惰な内容ではないか。
物事から逃げていて努力をしない人間に、幸運の女神は微笑まない。
そして毎年、思い知らされる。闇が迫ってくる。